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 29年1月~3月

 随想 「同窓会」 瀬戸のなぎさ

 三寒四温を繰り返しながらも、日中の日差しに「春の光」を感じる此の頃です。
 庭のしだれ梅のたわやかな枝に、無数の桃色の花が咲き始め、やわらかな陽光を浴びています。
 ひと枝切り、白いスイセンの花を添えて玄関に生けると、春らしく華やぎました。
 今日は小学六年時の同窓会です。
 ようやく仕事や子育て、介護などから解放された県内在住の高齢者ばかりの12名が、昼時に市内の和食店の一室に集いました。
 車や自転車でさっそうと来る人や、夫に送られて足元のおぼつかない人も居れば、和服姿で電車や徒歩の人も居て、様々です。
 ふと、すでに早世されたり、消息が絶えてしまった級友たちのことが、頭に浮かび、こうして今年も元気に集えた級友たちの姿にホットします。
 出席者がそろったところでお茶で乾杯し、会席料理を頂きながら、昔にタイムスリップ。
 お互いを昔の「ちゃん」付けで呼び合って話が弾み、和やかなひとときが過ぎてゆきます。
 昨夜はふとお思いつき、大切に保管していた小学校時代の写真やクラスの名簿、卒業後に恩師や級友たちと交わした手紙などを取り出して、懐かしみながら目を通しました。
 すると昭和三十一年当時の私達六年二組には男子34人、女子29人で合計63人もの生徒が在籍していたことに驚きました。
 振り返れば、ぎゅうぎゅう詰めの教室で男子が騒いだりすると軍隊経験のある担任教師は一喝し、生徒を殴りましたが、PTAで問題になるような時代ではなかったのです。
 ボランティアで専業主婦の母親たちが、学校給食の調理や運動会のバザーなどの手伝い、教師と父母の信頼が渥かったように思えます。
 敗戦後の日本で、平和を取り戻しつつあった時代に、同じ学舎で揉まれながら育った者たちが古稀を過ぎて、なお四季折々に元気で集えることがうれしく、いつまでも集いたいと思います。
 それぞれの宗教はクリスチャンや新興宗教、宗派の異なる仏教徒など様々ですが、折りの触れ、私は法華経の教義の素晴らしさを伝え、「現世安穏、後生善処」で、共に有意義な人生を全うしたいと願っています。
 (せとのなぎさ)



 随想 「つれずれに想うこと」 瀬戸のなぎさ

 大寒を過ぎると、当地も朝夕の冷え込みが厳しくなりました。
 テレビにセルビアの難民が寒波の中、素足で食料の配給に並んでいる様子が写り、心が痛みます。
 日中、縁側の日溜りで繕い物をしていると、ふと若い頃、よく針仕事に励んでいた頃を懐かしく思い出しました。
 昭和四十年に家庭を持った私は、子供の頃に生家で目にしていた「暮しの手帖」の購読を始めました。
 四季ごとに出版されるその本は、仕事と家庭の両立で忙しかった私には読み切るのに程好く、衣・食・住にかかわるアイデアやエッセイは、しんまい主婦にとって、生活の手がかりになりました。
 当時はまだ既製品は少なく、服のほとんどを仕立てに出していた時代のこと。
 装飾性より機能性を強調した、型紙なしの直線裁ちの服の作り方が載っていました。
 早速、私は不用な着物を解いたり、端切れなどで自分と子供たちの服やエプロンなどを縫いました。
 その内、素敵なイラストなどから思いつくまま布で雑貨を作ったり、パッチワークやキルトでの作品などにも挑戦し、いつの間にか針仕事が大好きになりました。
 そのように、いろんな生活の知恵を貰った「暮しの手帖」の創刊者・大橋鎭子をモデルにしたNHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」を昨年は毎朝、楽しみにして見ていました。
 そして、あの花森安治編集長の懐かしいイラストなどが放映された時、もう一度、あの頃の本を手にしたいと思ったものの「終活」と称して、前年に古い他の書物と共に処分してしまった事を思い出し、悔いました。
 此の頃は、いつの間にか溜った多くの手芸品や沢山の未使用の布、夫婦駄作の陶芸作品や収集物の片付けに悩みます。
 時の早さと体力の減退にたじろぐ時、
「仏のいみじきと申すは、過去を勘へ未来をしり三世を知ろしめすに過ぎて候御智慧はなし。」の御書(九〇九)を思い出し、叶うことなら、又、来世に、現世の続きを精いっぱい、生きてみたいものと想ったりするのです。 (せとのなぎさ)





 随想 「誓願成就の支部登山」 瀬戸のなぎさ

 日暮れが早くなり、今年も残りわずか、何かと忙しい此の頃です。

 十二月の異称「師走」は、一年の最後に為すべきことを為し終える「為果つ」が転じたとする説もあるようです。

 初秋に庭で転倒し、腰椎骨折した私は、退院後も丈の長いコルセットを巻き、スローな生活をしながら、果して十二月の支部登山に参詣できるのだろうか……と不安な日々でした。

 そんな時、夫はいつものように

「大丈夫や!お題目、お題目!

 祈りとして叶わざるはなしやで」

と、家事などを積極的に手伝ってくれながら、切符やホテルの予約を終え、私を叱咤激励してくれました。

 当日の十二月三日~四日は穏やかに晴れ渡り、キラキラと瀬戸内海の波間が眩しく輝く景色にときめきながら、瀬戸大橋を渡り、本山へと向かいました。

 静岡駅で「ひかり」を下車したのが、ちょうどお昼時。

 駅構内で海鮮丼を頂いた後、身延線に乗り換え、車窓から真青な空に冠雪の富士山を仰げた時には、心配していた腰椎の痛みもなく登山できることに、感慨無量でした。

 いつも、取り越し苦労性で躊躇している私を、豪放磊落な夫が引っぱってくれ、助かります。

 おかげで、無事、御開扉や日如上人のお目通りが叶い、誓願成就された支部の方々と共に記念撮影を賜わり、歓喜で新年を迎えられることは嬉しく、感謝の心でいっぱいです。

 今日は冬至といえども日差しが暖かく、南の部屋の出窓はピンクや赤白、オレンジ色のジャコバサボテンが花盛りです。

 これらは数年前に買ったものを大きく育てて株分けしたり、茎を挿し芽して繁殖させたものばかり。

 サボテンも、五月に咲くクジャクサボテンや、夏のひと夜だけ豪華に咲く「月下美人」など、多種多様な品種を育てていますが、開花期が異なり、四季折々に楽しめます。

 人間同様に、植物も愛情と手間をたっぷりかけ、時には唱題しながら世話をしていると、やがて、美しい花が咲き、和ませてくれるようです。

 明年も善い年でありますように……!

 (せとのなぎさ)


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